LOGO MENU
LOGO LOGO
LOGO

歌川広重-東都名所 真崎暮春之景
とうとめいしょ しのぶがおかれんちのず
(創作年代:1831)
浮世繪之美 - vol.1702

浮世絵のさくひんには、
「東都名所」と冠したものが大変に多い。
ここていう「東都」とは西の京都に対する江戸を指すが、
歌川広重ほど意欲的に
江戸の情景に取材した絵師はいないであらう。
中でも天保2(1831)年の作とされる川口正蔵のいわゆる「一幽斎がき東都名所」は、
広重の初めて
の大錦(大判錦絵)の風景画としてつとに有名である。
 これ以前にも広重は、
一回り小振りな寸法の連作で江戸や諸国の名所を描いている。
しかし横大判の画面を広々と使用したこの「東都名所」シ
リーズを機に、
広重は自身の豊かな個性を積極的に画中に生かすようになる。
画面中央に雁の群れを配し、
まさに鳥瞰図として描いた「①高輪之明月」、
仮面左手前に大きく両国橋の橋桁を配した「②両国之宵月」など、
後の「名所江戸百景」にも通じる斬新な構図が面白い。
10図わたって描
かれる江戸の情景のうち「③新吉原朝桜之景」を除く実に9図が水辺の景に取材している。
画面の半分以上を占める水面には、
当時最新の「藍色」であった科学染料のベロ藍を用い、
鮮やかなグラデーションで水の透明感と
自然な奥行きを表現している。
広重30歳代半ばの代表作で、まだ
少し荒々しさの残る若い感性が画面の隅々まで浸透している。
 広重にとっては、
自身が生まれ育った江戸の景はまさに格好の主題であり、
江戸名所シリーズの刊行は以後の
彼のライフワークともなった。  
 人々の営みと共に江戸の町を生き生きと描く「東都名所」の連作は広重のあたり作となり、
以後も佐野屋機喜兵衛(喜鶴堂・佐野喜)版など様々
なシリーズを展開している。

歌川廣重(Utagawa Hiroshige,1797-1858)
運用「墨画うすさるしき絵画」
富有文人畫的雅趣
充分發揮浮世繪豐富色調的特色
作品中注入廣重非凡的創作和創造力

← Back ∣ vol.1702 ∣Next →
浮世繪之美

LOGO
LOGO
LOGO
logo
104台北市中山北路一段33巷6號 ∣ Tel:2521-6917
Mobil:0935-991315 ∣
營業時間:中午12點~晚上七點